がん検診にも種類があり、対策型検診と任意型検診に分けられます。このうち、対策型検診については早期にがんを発見して治療を開始するためのものであり、検査の有効性が確立されている方法で実施されています。市町村によって受診が勧められていることが多く、その費用についても全額自治体が負担してくれる場合や自己負担が発生しても少額であることがほとんどです。もうひとつの検診である任意型検診については医療機関が提供している検診で、有効性が確立している検査方法の他にもさまざまな検査を受けることができます。

費用については全額自己負担ということがほとんどです。がん検診はひとつの検査方法で行われるのではなく、がんの種類によって検査方法は異なります。例えば肺がんの場合は胸部X線検査により、検診が行われます。その際にも日常生活においてたばこを吸うか吸わないかにより、検査の内容が異なります。

その基準のひとつが喫煙指数で、この喫煙指数が高い人は肺がんのリスクが高いと判断されて胸部X線検査以外にも痰の検査が実施されます。その検査結果により、異常が認められた場合には精密検査が実施されます。胃がんの検診や大腸がんの検診においても異常が認められた場合は精密検査を行うという流れになります。がん検診ではがんを早期に発見して治療開始することができるメリットがありますが、生命を脅かすほどではないがんを発見することや、小さいがんを見落とすデメリットがあります。