人間ドックは、動脈硬化や糖尿病などの生活習慣病に関する予防や悪性腫瘍や心筋梗塞のような死亡リスクが高い病気になる可能性や初期症状を早期に発見するために個人で受診する総合的な健康診断のひとつです。人間ドックという名称は、船を点検して修理する施設のことを意味する英語の「DOCK」という単語が由来だといわれており、日本で初めて入院を伴う精密検査を行った病院の記事を報道した当時の新聞社がネーミングした造語です。はじめは、「短期入院精密身体検査」という名称で呼ばれていましたが、人間ドックのほうが親しみやすく内容もわかりやすいため現在まで定着しています。人間ドックを受診するには、総合病院でも行えますが、一般的には検診を専門に行っている検診センターや専門病院で受診することが多いです。

検査項目は、選ぶ人間ドックの種類によって異なり、心臓の臓器をメインに調べる「心臓ドック」であれば、MRIやエコー、心電図などが使われます。婦人科系の疾患を早期発見することを目的としている女性向けの「レディースドック」では乳がんの発見ができるマンモグラフィ検査などが受けられます。費用は、任意で受診する健康診断のため、全額自己負担になっています。会社の福利厚生や加入している健康組合によっては、一部補助金が支給されることもあります。

また、民間の生命保険に加入している場合は、生命保険会社と提携している病院があれば、割引をしてもらえるサービスもあります。