人間ドックを行うときには、バリウムという特殊なものを飲んでから検査を行うことがあります。このバリウムは特に胃の検査を行うときに飲むことになるのですが、飲んでいる最中や飲んだ後にゲップをしてはいけないため、人によっては苦しくなってしまうことがあります。では、なぜわざわざこのようなものを飲まなくてはいけないのでしょうか。人間ドックでは、X線を利用した検査方法が存在します。

X線を利用すると、人間の体内構造が透けて見えることになるため、体内に異物などが存在すればそれで判断できるようになるのです。バリウムが特殊なのは、このX線に関連しているからです。バリウムは、X線を透過しない性質があるため、口からそれを流し込むと体内を流れ込んでいく様子をX線を通して観察することができます。そのため、その流れの中で何か異常を発見できれば、その異常を取り除くことが出来るようになっているのです。

このバリウムを利用した方法で最も効率的に異常を発見できるのは、胃と食堂です。仮に、胃と食堂に悪性腫瘍があった場合には、必ず粘着面で異常が見られることになるためがんの早期発見に繋がります。バリウムには少しとろみがある成分があるため、本来人間の身体には存在しないものがあれば、その部分に付着して異常を感知できるのです。これは、大きな腫瘍だけではなくポリープ程度の大きさでも反応させることが出来るため、人間ドックでも重宝するものとして採用されています。