人間ドックにはオプション検査と呼ばれる種類のものがあって、基準検査とは別に受診者が自分で選択することによって、別料金で追加する検査のことになります。人間ドックのオプション検査は、特定の病気があるかどうかの判定を行うために受診するものとなります。オプション検査として良く知られている脳ドックでは、脳梗塞やくも膜下出血などを引き起こす危険性があるかどうかをMRIやMRA、頸動脈超音波検査などを行うことで詳細に確認します。脳ドックでは、初期の認知症の状態を見逃さないために、神経心理検査についても行われます。

心臓の機能を確認する方法としては、心臓超音波検査や運動負荷心電図、マルチスライスCTなどの検査を行う心臓ドックや、超音波やX線検査をすることで骨密度の確認を行う骨粗鬆症ドックなどの種類を用意している医療機関もあります。人間ドックの受診は、年齢が40歳を過ぎたあたりから毎年受診することが推奨されますが、オプション検査の種類の中でも脳ドックや心臓ドックに関しては大がかりなものとなりますので、基準検査とは別の日に行われる場合もあります。日本人が発症しやすい病気にはがんがあり、基準検査によってもがんに関係する検査は行われますが、オプション検査であればより小さながんの病変についても発見しやすくなります。肺がんではCT検査、大腸がんでは大腸内視鏡検査、前立腺がんでは腫瘍マーカーや超音波検査、乳がんではマンモグラフィ検査、子宮がんでは細胞診などの検査を受けることができます。