日本人の死亡原因はがんと心疾患、脳血管疾患の3種類によって、およそ6割を占めています。この3種類の病気のうち心疾患と脳血管疾患については、動脈硬化と関係しています。動脈硬化の可能性を確認することで心疾患や脳血管疾患の予防につなげるための検査を、人間ドックのオプション検査として受診することができます。動脈硬化を発症するかどうかの確認を行う人間ドックの検査には、尿や血液を採取して行う検査と、超音波を使用することで血管の壁を確認する検査があります。

尿検査では微量アルブミンの値を、血液検査ではC反応性たんぱくとインスリン抵抗性指数の値を調べることによって、動脈硬化の予防につなげることができます。動脈硬化の原因として、血管が炎症を起こしているものと考えられていますので、炎症が起きているかどうかを確認できる血液検査として、C反応性たんぱくという物質を調べることが有効です。C反応性たんぱくについて、一定以上の量が検出されたときには、動脈硬化の危険性が高いと判断されます。インスリンはすい臓から分泌されるホルモンの種類で、インスリンの働きが悪くなると血液中にブドウ糖の量が増えて、血糖濃度を引き下げるためにインスリンが大量に分泌されることになります。

これによって、動脈硬化の危険性が起こりますので、インスリン抵抗性指数を検査することによって動脈硬化の進行度を調べることができます。人間ドックでは頸動脈の超音波検査についても受けることが可能で、動脈硬化の進行度を確認することができます。