人間ドックで血液検査を受け、検査結果が返ってきても、検査項目の意味が全て解る人はほとんどいません。GOT(AST)やGPT(ALT)、γーGTPあたりは、もうすっかりお馴染みで肝臓の検査だと知っている人も多いようですが、何を調べているのか解らないと言われるのが、BUNやクレアチニンです。BUNは尿素窒素と記載されていることもあります。BUNもクレアチニンも、ともに尿素含有物質の最終代謝産物で、ほとんどすべてが腎臓から排泄されます。

腎機能が正常であれば、ほとんど分泌されないか極わずかしか分泌されません。そのため、これらの検査は腎臓の機能を反映しています。腎機能が低下すると、これらの数値が上昇します。クレアチニンは筋肉量に比例するため、筋肉量の多い男性のほうが女性よりも基準値も高くなっています。

BUNやクレアチニンは、健康診断や人間ドックでも、腎臓に異常がないかどうか調べるために大抵、一般検査項目として入っています。人間ドックでこれらの値が高いと指摘されて、再検査や精密検査を指示された時は、必ず再検査・精密検査を受けてください。「よくわからない検査項目だから、気にしなくても良いだろう」などと放置する人もいますが、人間ドックは検査を受けた後も大切です。腎機能が低下している可能性があるのですから、放置すると、最悪の場合は人工透析での生活を余儀なくされることにも、なりかねません。

再検査や精密検査の指示には、必ず従ってください。